たまにはバスツアー

以前家内からチラシを見せられて、『どれがいいか?』などと聞かれて、『まあ、この中ならこれかな。』などと気のない返事をしていたのだが、それが現実になってしまった。
クラブツーリズムという会社が企画しているバスツアーの話である。修善寺の紅葉、駿河湾クルーズ、海鮮浜焼き・寿司食べ放題などと、晩秋のちょい旅にはもってこいの設定である。たまには外に出るのも悪くはないなと思っていたし、今年はまだ暖かい日が続いて、12月といえども伊豆あたりでは紅葉にはちょうど良いのではと感じていた。
前にも、この会社の企画するバス旅行には参加したことがあるし、財布とスマホとカメラを持って気楽に出かけた。もちろん急な天候変化に備えてレインコートなどはリュックに入れてあるし、最初にバスに乗り込めればあとはガイド付きで、言われるままに行動すればいい。自分で計画を立てる醍醐味はないが、何しろ迷子にさえならなければ確実に連れて行って連れて帰ってくれる。しかも夫婦二人で行けば迷子にもならないだろう。それにこれまでの田舎への帰省や医師会の旅行などでも、スマホがナビ代わりになってくれて結構移動中も退屈しない。バスが今どの辺を走っているのかや、あとどのくらいで到着するのかが、初めて行く場所でも見当がつく。
こうして準備万端で集合場所の丸の内鍜治橋駐車場に行ったが、ここはこういったバスツアーの集合場所らしく、次から次へとバスが出発していく。周りを見渡したが、やはり年齢層は我々アラ還よりは少し上といった感じである。家内いわく団塊の世代が孫も成人し、時間的にも余裕ができたのだろうということである。
バスは少しゆったり気味の座席配分で、左右は二人の体重増加で少々狭いのであるが足元は充分であった。順調に東名高速を走り沼津で降りてまずお土産(ひものや、海苔、お茶など)を買った。その後三津浜で昼食前に駿河湾クルーズと称する観光船に乗り込んだ。船がエンジンをかけると、どこからかカモメが大群でやってきて、船内で一袋100円で売っているえびせんをねだるのである。もう、あまり人など恐れていないらしく、平気で頭の上に停まったりする。『頼むから頭の上でう○こだけはしないでくれ』と願いながら、このうるさいもてなしが湾内1周中続いた。えびせんばかり食べている割にはそんなに肥満でもなく、適度に運動も足りているのであろう。船が戻ってエンジンを切ると、このカモメたちはさっと離れて船から離れたところで海面に漂いながら待機している。カモメのステージをえびせんも買わずに写真ばかり撮っていたのが、何やら申し訳なくなってきた。

その後、海鮮浜焼き・寿司食べ放題であったが、これもサザエが網の上で時々爆発?するので、食べ放題とはいえども何個も並べるわけにはいかず、びくびくしながらの昼食であった。ただ、フルーツやデザートもあって充分満足のいくものであった。
さらにバスは修善寺もみじ林と周り、そこで1時間弱の腹こなしの散策を楽しんだ。暖かい日が続き、今年は紅葉にはあまり適していなかったのかもしれないが、その分12月に入ってもまだ充分楽しめた。唯一頂上から富士山が拝めなかったのが残念であったが、富士山はさっきのクルーズで充分写真に収めてある。
その後、バスは中伊豆ワイナリーに寄ってを館内を見学。ここでも帰りの重さを考えもせず、ワイン3本とブドウジュースを買い込んでしまった。
帰りの高速道路は予想された範囲内ではあるが渋滞となり、予定時間を約1時間位超過したが無事東京駅まで帰ってきた。
1万円ちょっとで、こういったちょい旅をさせてくれるところなど、また家内が何か見つけてくれば行きたくなってしまいそうである。

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